アスベスト分析方法

JIS法 (JIS A 1481 「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」)

平成18年8月21日に厚生労働省の通達(基発第0821002号)として出された測定方法。
解体等の作業において、アスベスト作業従事者の健康障害を防止するために、「事業者はあらかじめ、石綿の使用の有無が明らかにならなかったときは、石綿等の使用の有無(法令改正に伴い平成18年9月1日から規制対象は、石綿含有率1重量%から0.1重量%に改訂)を分析により調査し、その結果を記録しなければならない」と石綿予防規則第3条に規定されています。
下記の測定手順は、同規定に書かれた分析に関する要旨を整理したものです。

分析フロー

分析フロー

※1 X線回折分析法

【判定方法】

石綿の種類によって特有のピークがある。

ピーク位置
石綿含有
ピーク強度
含有量を測定

【X線の条件】

X線対陰極
Cu
管電圧
40kV
管電流
30~40mA

※2 分散染色法

X線回折パターン

浸液と屈折率が一致している繊維だけ色がついて見える方法

【計数対象と判定方法】

長さ5μm以上,幅3μm未満,長さと幅の比3以上の繊維状物質

3000繊維中に4繊維以上見つかった場合
石綿含有

位相差顕微鏡写真

クリソタイル アモサイト クロシドライト
クリソタイル (屈折率 1.550) アモサイト (屈折率 1.680) クロシドライト (屈折率 1.680)

環境大気中の石綿粉じん濃度測定方法

  • 石綿に係る特定粉じんの濃度の測定法 / 環境庁告示第93号
  • 繊維状物質測定マニュアル / 日本作業環境測定協会
  • 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)/ 国土交通省大臣官房官庁営繕部監修

解体等の作業において、アスベスト作業従事者および周辺住民へ飛散状況を把握・周知させるために、空気中の石綿粉じん濃度測定が必要です。
また、アスベストが含まれる建材・吹付け材が使われている建物内の石綿粉じん濃度測定が求められています。

分析フロー

分析フロー

試料採取状況
試料採取状況

吹付けアスベスト除去工事における石綿粉じん濃度測定例

測定時期 測定場所 測定点数
(各施工箇所ごと)
サンプリング条件
処理作業前 処理作業室内 各 2点又は3点
  • 直径25mmのメンブランフィルター
  • 吸引流量 5 L/分で 2時間採取
調査対象室外部の付近 計 2点
処理作業中 処理作業室内 各 2点又は3点
  • 直径25mmのメンブランフィルター
  • 吸引流量 1 L/分で 5分間採取
負圧・除じん装置の排出吹出し口 出口吹出し風速1m/分以下の位置各 2点
  • 直径25mmのメンブランフィルター
  • 吸引流量 5 L/分で 2時間採取
処理作業室外 4方向各 1点 (敷地境界)
  • 直径47mmのメンブランフィルター
  • 吸引流量 10 L/分で 4時間採取
処理作業後
(シート養生中)
処理作業室内 各 2点
  • 直径25mmのメンブランフィルター
  • 吸引流量 5 L/分で 2時間採取
処理作業後
(シート撤去後
1週間以降)
処理作業室内 各 2点又は3点
調査対象室外部の付近 計 2点

* 各施工箇所ごとの室面積が50m2以下までは2点、300m2以下までは3点とする。300m2を超えるものは,監督職員と協議する。

「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成16年度版」から引用

微分熱重量法(DTG法)

平成16年7月2日に厚生労働省の通達(基発第0702003号)として出された蛇紋岩系左官用モルタル混和材中のクリソタイル定量に用いる測定方法。
蛇紋岩の主要成分で非石綿であるアンチゴライトおよびリザルダイトのX線回折ピークと石綿であるクリソタイルのX線回折ピークが重なり、X線回折法では正確な定量ができない。各鉱物の結晶水の脱水温度の違いを利用して、クリソタイルの定量結果を算出する(リザルダイト<クリソタイル<アンチゴライト)。定量下限は5重量%

DTG曲線

測定事例

水道水、環境大気中の極低濃度石綿測定

  • 高分解能の形態観察(SEM,TEM)により鉱物繊維の確実な計数が可能
  • 化学組成と結晶構造の情報を組み合わせにより他の鉱物繊維との分離同定が容易

水道水、環境大気中の極低濃度石綿測定

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