アクティブサーモによる非破壊検査技術

アクティブサーモによる非破壊検査で、接合部、剥離、き裂などの欠陥を検出します

受託計測

部品・材料などの被測定対象の持っている温度差から内部欠陥や構造などを可視化する方法が赤外線による非破壊検査です。

複雑な形状の部品では、超音波探傷などに比べて非接触の手法であり、簡単に二次元画像で測定できる点も有利で、建築物の壁の剥離などに応用されています。

測定対象に積極的に温度変化を加えて測定するアクティブサーモを利用して、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の剥離検出や接合部の不良検出など工業分野に応用範囲を広げることができます。

アクティブサーモによる測定結果に、ロックイン方式などによる信号処理技術を用いることで、S/Nを高め、欠陥検出の感度を高めます。

アクティブサーモ

測定対象に積極的に温度変化を加えて測定するアクティブサーモを利用して“見えない欠陥を視る”ことが可能となります。

自然発生的に生じる温度変化.を計測することにより欠陥を見つけるパッシブ法に比較すると、検出感度が良く、気温変化の影響が少ないため工業分野への応用が容易になります。

温度変化の与え方としては、加熱ランプによる温度波法、荷重をくわえる熱弾性発熱法、超音波を用いた超音波加振法などがあります。

キセノンフラッシュランプを用いた温度波法によるCFRPのはく離検出

温度波法は、図1に示す様に、被測定体にキセノンフラッシュランプなどの加熱用ランプを照射して、赤外線カメラで測定し欠陥部(はく離、ボイド等)を検出する方法です。

加熱用ランプから熱(温度波)を与えると、被測定体を通過する時に健全部と欠陥部で熱拡散率に差がある場合、温度差および透過時間の時間差(位相差)が生じます。

この温度差および位相差を二次元表示して欠陥部を可視化します。

欠陥検出のための信号処理技術としてロックイン方式などを用います。

図2は、キセノンフラッシュランプで疲労試験後のCFRPサンプルを加熱してはく離箇所を特定した例です。

温度波法の測定結果では、外観で確認できるはく離範囲(A)より、広範囲にはく離があることがわかります(B)。

温度波法による熱浸透深さμは、加熱用ランプの周波数fを用いて、下式で与えられます。

a:熱拡散率、ρ:密度 a:熱拡散率、ρ:密度

したがって、加熱用ランプの周波数を変更することで、欠陥の二次元的な位置だけでなく表面からの深さ方向の情報を得ることができます。図3は加熱用ランプの周波数を変更して、人工欠陥(減肉)を有するCFRPサンプルを測定した例です。

人工欠陥はサンプル測定面の裏側にあります。図3(a) f = 1 Hzでは表面近傍の繊維の分布が可視化でき、(b) f = 0.1 Hzでは裏面の欠陥(減肉)の分布が得られます。

温度波法はCFRPなどの複合材のはく離、ボイドなどの欠陥検出に有効であり、三次元的な位置情報を得ることできます。

温度波法の測定概略図 図1 温度波法の測定概略図 はく離したCFRPサンプルの測定例 図2 はく離したCFRPサンプルの測定例 位相差画像の周波数依存 図3 位相差画像の周波数依存

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