熱弾性効果による赤外線応力分布測定

赤外線カメラを用いて非接触で応力分布を可視化します

受託計測

応力を知る手段としては歪ゲージによる応力測定、CAEによる解析などが良く用いられます。しかしながら、ひずみゲージは接触式で点測定であり応力集中部を逃す可能性があります。

CAEは条件設定により大きく変わるため、初期条件や解析結果の検証が必要などの問題があります。

高性能赤外線カメラを用いた熱弾性応力測定技術では、非接触で実際の部品などの応力分布を可視化でき、製品の動作解析およびCAEの検証や精度向上に役立ちます。

応力測定技術

物質が断熱的に弾性変形する際に温度変化を生じる熱弾性効果を利用して赤外線カメラによる応力測定を実施します。

熱弾性効果より、金属など均質材料では、主応力和の変動幅Δσは下式で表されます。

ΔT:対象物の温度変化、T:絶対温度、k:熱弾性係数 ΔT:対象物の温度変化、T:絶対温度、k:熱弾性係数

よって、熱弾性係数kがわかれば、ΔTを測定することで応力を算出できます(図1)。kは材料によって固有の値です。

たとえば、炭素鋼の場合、1MPaの応力を炭素鋼に加えた場合の温度変化は、約1mKと微小であるが、ロックイン方式を用いることで、1MPaの分解能で応力測定が可能となります。

図1 応力解析の概略図 図1 応力解析の概略図

カーエアコンのコンプレッサ応力解析例

図2にカーエアコン用コンプレッサのマグネットクラッチに使用されている板バネ部品の外観写真及び実稼動条件下で測定した応力分布例を示します。

板バネ部品にかかる最大応力は50MPa程度で、3か所のバネ部のうち、左上のバネ部にかかる応力は他の2つと比較して10MPa程度高く、不均一な応力分布となっています。

バネ部の内側には引張応力、外側には圧縮応力がかかっています。このように、複雑な形状をした部品に対して、実稼動条件下での応力分布の測定が可能であり、その値を用いることによりCAEの精度が格段に高くなります。

(a) コンプレッサ外観(正面) (a) コンプレッサ外観(正面)
(b) コンプレッサのクラッチ部の構造 (b) コンプレッサのクラッチ部の構造
(c) 測定結果

図2 カーエアコン用コンプレッサの測定例

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