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No.27「高性能赤外線カメラ測定技術(2)」

No.27 電池LAB(2) 他

高性能赤外線カメラ測定技術(2)~MEMS応力観察装置~

MEMS

加速度センサー、ジャイロスコープ、圧力センサ、インクジェットプリンターのヘッドなどの製品は、機械要素部品、センサー、アクチュエータ、電子回路を一つのシリコン基板の上に集積化したデバイスで、MEMS(メムス;Micro Electro Mechanical Systems)と呼ばれています。機械的な可動構造はエッチングプロセスにより形成され、通常の機械部品と同様な動きをするため、荷重負荷による応力や熱が発生します。

解析方法

ミクロン精度で製作されたMEMS部品にかかる応力や発熱量を推定する手段はもっぱらCAEに頼っているのが現状です。通常のサイズの機械設計においてCAEの結果と現実とが合わないことは時々起こります。これはCAEに入力する境界条件(荷重条件、固定条件、摺動条件、など)が正確に分からない場合で、歪ゲージなどによる実測値との合わせ込みにより計算精度を上げていくプロセスが必要となります。

応力観察装置

MEMS部品では歪ゲージを貼り付けることはできない為、高性能赤外線カメラを用いた非接触応力観察装置(図1)が威力を発揮します。

図1 MEMS応力観察装置
図1 MEMS応力観察装置

測定原理は熱弾性効果(当社のホームページ;赤外線解説書 https://www.jfe-tec.co.jp/infrared-camera/ic_02-1p.html 参照)で、高倍率接眼レンズによりミクロン単位の解像度で応力が観察できます(図2)。

図2 応力観察例:U字型リレー電極
図2 応力観察例:U字型リレー電極

本装置は、3軸電動駆動ミクロステージ上に種々の荷重負荷装置を塔載可能で、要素部品の応力解析からアクチュエータの駆動力や部品の振動なども測定できます。また赤外線カメラの高精度温度測定機能により、摺動摩擦発熱や電子回路の欠陥も検出可能で、多機能な解析能力を併せ持っています。

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