No.28「電池LAB(3)」

No.28
電池LAB(3) ~電池材料のIn-situ XRD測定~
In-situ X-ray diffraction of materials for Li-ion batteries

Liイオン二次電池材料の研究開発支援

Liイオン二次電池の電気自動車・蓄電システム等への利用拡大に伴って、高容量・高出力・長寿命化を狙った電池材料の開発が活発に行われています。当社では電極試作~電池特性評価までの一貫した評価体制を整えるとともに、大気非暴露下での材料解析や電池反応のIn-situ観察・分析技術の開発に取り組んでいます。

大気非暴露・In-situ XRD

Liイオン二次電池の開発では、充放電によって生じる電極反応機構を明らかにすることは劣化機構を解明する上で極めて重要で、高性能化の鍵を握っています。充放電時にLiイオンが正・負極内に出入りするため、電極反応に伴う構造変化や体積変化が起こります。これらの変化を測定する手法としてXRD(X線構造解析)法が有効ですが、構成材料である金属Liや充電状態の負極等は水分・酸素との反応性が高く大気下では測定が困難でした。そこで、当社では写真1に示す特種なセル(Be窓越しにXRD測定)を使用し、大気非暴露下でのXRD測定を可能とするとともにセル内部に簡易的な電池を組込み、充放電を行いながらのIn-situ測定を実現しました。これにより、電池解体に伴って起こる副反応の影響を受けずに経時変化の追跡が可能となりました。

写真1 In-situ XRD測定用セル
写真1 In-situ XRD測定用セル

In-situ XRD の測定事例

マンガン酸リチウム(LiMn2O4)正極について金属Li対極のハーフセルを作製しIn-situ XRD測定を行なった結果を図2に示します。過放電状態において(正極側に過剰にLiイオンが収蔵された状態)、LiMn2O4(立方晶)+Li ⇔ Li2Mn2O4(正方晶)という相転移(図3)を伴う構造変化が起こることが確認されました。次世代用のLiイオン二次電池材料として期待されている金属・合金系負極材(Si・Sn等)は高容量ですが充放電時の構造変化が大きく、In-situ XRDの出番も多いと考えております。当社ではこの他、In-situのFT-IR表面反応解析やTEM観察にも取り組んでいます。ご興味ある方は是非ご連絡下さい。

図1 In-situ XRD測定用セルの構造(充放電可能)
図1 In-situ XRD測定用セルの構造(充放電可能)
図2 LiMn2O4正極のIn-situ XRD測定結果
図2 LiMn2O4正極のIn-situ XRD測定結果
図3 結晶構造変化(イメージ)
図3 結晶構造変化(イメージ)

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