JFE-TEC News

関連メニュー

No.30「極微量分析技術(3)」

JFE-TEC News No.30号 テラヘルツ波非破壊検査装置 他 記事一覧

サムネイル画像
No.30(2012年01月)
全文 PDF (2.7 MB)

No.30 テラヘルツ波非破壊検査装置 他

極微量分析技術(3)~ゴマ中Se含有量分析による産地の類別~

はじめに

健康な生活維持のために、有益な生理機能を持つ高機能性食品素材が注目されています。ゴマには、無機成分が豊富に含まれており、特に微量に含有されるSeが注目されています。Seは生体必須元素であり、生体内で生じた過酸化物を分解する役割を果たし、抗癌作用や抗変異原活性を持つと言われています。ゴマはSeの補給源として注目されていますが、土壌・気候・肥料などの栽培環境によって含有量に大きな差異があるため、産地別に含有量を調べる必要があります。

Seの高感度分析

分析は、ゴマ試料に硝酸を添加し、マイクロウェーブ加圧分解法を用いて完全分解した後、ICP質量分析装置で測定しました。この分解法は、試料が作業環境から汚染されるのを低減します。また、共存するマトリックス成分等に起因したスペクトル干渉を低減することにより、従来は測定が困難であった0.1ppmレベルのSeを分析可能としました。また、本分析法は多元素を同時に測定することができます。

世界各地のゴマ中 Se含有量

世界各地のゴマについて、Se含有量の分析結果を図1に示します。これにより、ベネズエラ産が他国産よりも高濃度に含有しており、Se含有量の差異による産地間比較を行うことができました。また、共存元素の含有量は地域によって多少の差はありますが、Se含有量との相関関係はほとんどないことがわかりました。

図1 世界各地のゴマ中Se 含有量分析結果
図1 世界各地のゴマ中Se 含有量分析結果

おわりに

このようなゴマの分析をはじめ、タマネギ、ショウガ、ニンニクなど様々な食品中の極微量成分分析が可能です。産地特定判別、食品安全評価、機能性成分の把握など、お客様のご要望に応じて迅速に対応いたしますので、ご興味のある方は是非ご相談下さい。

関連リンク・関連記事

このページに関する
お問い合わせはこちらから

JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
0120-643-777

0120-643-777

月~金:9:00~17:30(祝祭日を除く)

?
  • TEL
  • MAIL
  • ご依頼の流れ
  • 質問