No.36「リチウムイオン二次電池の不具合・劣化原因を究明」

No.36
リチウムイオン二次電池の不具合・劣化原因を究明 ~不具合・劣化電池の解体調査~
Analysis and Investigation of Deteriorated Li Ion Secondary Battery

リチウムイオン二次電池の利用拡大

従来のリチウムイオン二次電池(以下LIBと略称)は、ノート型PCや携帯電話などに限定されていましたが、現在では自動車(EV・PHV)・航空機・電力貯蔵システムなど様々な用途に用いられ、国内外の多くのメーカーがLIBやLIB用材料の製造に参入しています。用途拡大にともなって高性能化、安全性改善が進められていますが、まだ完全なものではなく、一部に不具合が発生しており、その原因解明と改善が急務となっています。

リチウムイオン二次電池分析で注意すべき事項

高分解能型 ICP質量分析装置
(a)乾燥アルゴンガス雰囲気下 (b)大気暴露 5分間
写真1 放電および充電状態での負極の様子

小型機器の内部から回収したLIB(容量約400mAh)を乾燥アルゴンガス雰囲気下で、放電状態および充電状態で解体し、採取した負極を(a)乾燥アルゴンガス中、または(b)大気暴露環境下で保持した後の外観を写真1に比較して示します。写真からわかるように、解体後に大気中に放置すると、水分の影響により短時間で負極の変質が進みます。従って、分析に供する電池材料は不活性ガスの超低湿度雰囲気下(グローブボックスやドライルーム)で取り扱う必要があります。

製造工程に由来する不具合事例

写真2 リチウムイオン二次電池の不具合箇所
(左:負極、右:正極)
写真2 リチウムイオン二次電池の不具合箇所
(左:負極、右:正極)

上記製品を解体する過程で確認された不具合事例を紹介します。負極の一部に周辺と異なり充電されていない箇所が確認されました(写真2(左))。この部分に対向していた正極表面には同じ形状の異物(テープ)が残っていました(写真2(右))。この異物は電池内のタブを保護する目的で使われた素材であることから、製造工程で混入したものと考えられます。また、この異物はAl箔を巻き込んでいるため、使用を続けると短絡に至る可能性も考えられます。

当社は、このような事例以外にも電池の不具合調査・解析など様々なご要望に対応していきますので、是非ご相談ください。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部