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No.54「全固体電池の電子顕微鏡による界面分析」

No.54 小特集:電池解析

全固体電池の電子顕微鏡による界面分析~硫化物型全固体電池解析設備の新設~
Interface Structure Analysis of Solid State Battery by Electron Microscopy

この度JFEテクノリサーチでは、全固体電池断面の走査電子顕微鏡(SEM)分析を行うための専用設備を導入することとなりました(図1:設備稼働予定2017年度末)。本設備は、排風設備を備えた簡易気密室内に低露点Arグローブボックス、ドライグローブボックス、SEM、硫化水素ガス用スクラバーを設置した全固体電池分析用の専用設備となります。

リチウムイオン二次電池の研究開発は、将来のエネルギー密度向上と安全性を両立できる電池として自動車業界が中心となり全固体電池(図2)へ注力し始めています。全固体電池の電池性能は固体電解質と活物質の界面状態に強く影響を受けるためその詳細な解析が重要となっています。

全固体電池のキーマテリアルである固体電解質は高いLiイオン伝導特性を示し、低温まで動作可能な硫化物型固体電解質が主流となりつつあります。

硫化物型固体電解質の取り扱いは、その特性や安全対策に対して高いハードルがあります。硫化物型固体電解質は、わずかな水分とも反応して分解するため露点温度-80℃以下での取り扱いが欠かせません。さらに、反応時には有害な硫化水素ガスが発生するほか、硫黄成分は金属材料と容易に反応するため、定常的な取り扱いには安全対策として硫化水素除害対策を施した専用設備が必要となります。

その他、集束イオンビーム加工機(FIB)と透過電子顕微鏡(TEM)も全固体電池の解析に対応していくことでこれらの界面状態を総合的に解析できる体制を構築いたします。

ご興味があればぜひお問い合わせください。

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