大気環境の腐食性を定量的に評価することは、構造物の寿命推定や保守管理を行うために大変重要な課題です。金属の腐食性に影響する大気環境因子としては、温度、湿度、降雨、また大気中を飛来する海塩粒子や腐食性ガスなどを上げることが出来ます。
東京大学 辻川名誉教授、物質・材料研究機構(NIMS) 篠原ディレクター、東京海洋大 元田教授らが開発したACM(Atmospheric Corrosion Monitor)型腐食センサ(以下ACMセンサ)は、環境因子により電気化学的に発生する金属の腐食電流を直接計測します。すなわち、ACMセンサの出力を解析することにより、環境の腐食性を直接、かつ定量的に評価することが可能となります。
開発者らが発表している、代表的な関連文献を以下に示します。
(NIMS 材料基盤情報ステーション 腐食研究グループ
ホームページ http://www.nims.go.jp/corrosion/)
弊社は、(社)腐食防食協会が認定し、同協会腐食センタ-が検定を行っているACMセンサを使用しております。

2種類の金属(Fe/Ag)を互いにに絶縁して大気中に暴露しますと、降雨や結露のため、表面に薄い水膜が形成されます。水膜が2種類の金属を覆いますと、電池ができ、電流が流れます。この微少な電流を測定し解析を行いますと、大気環境の腐食性がモニタリングできます。

ACM環境評価システムは、10分毎にセンサ出力電流I[A] を計測します。同様に、10分毎に設置した温・湿度測定します。これが基本データです。

軒下および軒下壁面に設置したACMセンサ外観

軒下壁面設置ACMセンサ 拡大

室内壁面に設置したACMセンサ

暴露台設置ACMセンサ

暴露台設置ACMセンサ 拡大