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2019年10月04日

3次元で摩耗を計測できる摩耗計測装置「マモミエール」を商品化

当社は、関西電力株式会社と共同で開発した摩耗計測装置「マモミエール」の販売を開始しました。

 

商品概要

写真3 小型計測装置による測定状況
写真3 小型計測装置による測定状況

「マモミエール」は、これまで手作業により測定をしていた水力発電所(水車)や火力発電所の設備(タービン、配管)に発生する摩耗状態を、簡単な操作により評価できる計測装置です。

主な特長は、次の通りです。

  • ① 目視点検で発見したくぼみやピットの形状を撮影し、デジタル計測することができます
  • ② 経年劣化に伴う摩耗を定量化し、部品交換サイクル計画時のIoTツールとして活用できます
  • ③ 操作は簡単で熟練を必要とせず、どなたでもすぐに使えます。点検作業を省力化できます

計測部と制御部から構成されており、レーザー光照射と小型カメラとを組み合わせた方式により、深さの3D計測を行うことができます(特許出願中)。計測部は片手で持って使用し、伸縮ハンドルを取り付けることで奥深い狭い場所の測定もできます。計測中の状況や測定結果を手元のPC画面でリアルタイムに見ながら操作でき、一人での作業も可能です(写真3)。

それぞれ仕様の異なる、小型計測装置(写真1)と大型計測装置(写真2)の2種類を揃えました。特に小型計測装置については、高さ約50mm・幅約70mmとコンパクトで、市販の3D測定装置などと比べ、大幅な小型化を実現しました。

表1 摩耗計測装置仕様

機種 装置本体サイズ(㎜) 視野幅(㎜) 高さ分解能(㎜)
小型計測装置 W72×L190×H50 70 0.1
大型計測装置 W210×L270×H200 210 0.4
写真1 小型計測装置 外観
写真1 小型計測装置 外観
写真2 大型計測装置 外観
写真2 大型計測装置 外観
写真4 収納ケース
写真4 収納ケース

「マモミエール」は、電力業界以外にも、船舶、航空機、鉄道、建築など幅広い分野への販売を目指します。視野幅・移動距離の変更など、ニーズに合わせた装置のカスタマイズの相談にも応じることができ、今回発表した標準品(小型・大型とも)の販売価格は、450万円/機(税抜)から。

開発経緯

発電所で実施される従来の設備点検作業は、目視確認後に摩耗の深さをノギスやゲージなどにより手作業で測定し、デジタルカメラで撮影するなどしていましたが、

  • 熟練の差により、計測結果に誤差が生じる
  • 暗がりのフラッシュ撮影では、反射などの影響で実体写真が撮影できない
  • 手の届かない場所や狭い隙間などは、点検設備を解体して確認しなければならない

などの課題がありました。「マモミエール」は、これらの課題をすべて解決します。

用途・機能など

摩耗計測装置「マモミエール」

用途
大型機械部品およびインフラ構造物の摩耗量計測
解析項目
最大深さ、平均深さ、面積、体積を算出
摩耗の深さ、大きさを数値化できる"世界初"の計測装置
特徴
(1)摩耗状態を3D計測し、摩耗を定量評価することが可能
(2)過去の計測データとの比較することにより、摩耗の進展速度が把握でき、強度計算への活用が容易
(3)L字コーナー部の状態確認も簡単に計測可能
計測結果
①実体画像(写真5)、 ②2D計測結果(写真6)、 ③3D計測結果(写真7、8)
上記で表示可能
導入メリット
設備、大型構造物の点検が簡単に効率良く実施可能 → 点検作業の省力化を実現
補修・修繕が最適に計画・実施可能 → 点検コスト低減・設備稼働率の向上に寄与
写真5 実体画像例
写真5 実体画像例
写真6 2D測定結果例
写真6 2D測定結果例
写真7 2D深さプロファイル結果例
写真7 2D深さプロファイル結果例
写真8 3D計測結果例
写真8 3D計測結果例

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0120-643-777

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