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No.04「顔のシンメトリ」

No.04 顔のシンメトリ 他

顔のシンメトリ

二人は姉妹...?
実はモデルAの顔とモデルBの顔は、一人の女性の顔の右半分と左半分とをそれぞれ折り返して作った合成画像です。左右の凹凸形状にそれほど大きな差があるわけではありませんが、受ける印象は意外と違っているのに驚きます。
芸術や科学の世界では、その根底に「シンメトリ(対称性)の美学」の思想があります。シンメトリの持つ秩序・均衡・調和のイメージに安らぎを感じる人間の本能の現れなのでしょう。
しかしながら一方で、完全無欠なシンメトリは、見る人に単調で退屈な印象を与えます。左右の対称性に特に配慮して設計されているといわれるイスラム建築や古代ギリシャの神殿においてすら、彫刻など建物に付帯する装飾の部分については、敢えてその対称性を崩すことによって、建物全体の豊かさを補っている例が多く見受けられます。
人間の顔も一見左右対称のように思われがちですが、よくよく見ますと、ほとんどの人が右半分と左半分とで違っています。むしろ、違っているほうが普通であって、マネキンの顔のように余りに対称過ぎますと、逆に人間としての生気が感じられません。
ところで、右顔と左顔とはどうして違っているのでしょうか。
ある心理学者の説によれば、左顔は感性を司る右脳の影響を受けて感情が現れやすく、右顔は理性を司る左脳の支配を受けるため観念的な面が出やすい傾向があるそうです。また、観相学では、左顔はその人の生まれつきの人柄を表す先天的な顔、右顔は現在の境遇を反映した後天的・社会的な顔という見方もあるようです。
シンメトリが調和を表しアシンメトリ(非対称性)が個性を表すとすれば、ひとつの顔の中にこれらがほどよく共存しているのが、感性と理性・天性と社会性の協調ある成長を表す、人間らしい魅力ある顔といえるのかもしれません。

図1 モデルA(右顔合成)
図1 モデルA(右顔合成)
図2 モデルB(左顔合成)
図2 モデルB(左顔合成)
図3 顔形状測定結果
図3 顔形状測定結果
図4 顔の左右の凹凸差(赤:凸,青:凹)
図4 顔の左右の凹凸差(赤:凸,青:凹)

* 上の画像は、弊社製3次元曲面形状計測装置TRiDY( トライディ)を用いて測定したデータをもとに作成したものです。

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