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No.37「磁気特性の評価技術(2) 」
JFE-TEC News No.37号 極低湿度空間に電池試作設備を集約、さらなる拡充を展開 他 記事一覧
No.37 極低湿度空間に電池試作設備を集約、さらなる拡充を展開 他
磁気特性の評価技術(2) ~軟磁性および硬磁性材料の磁気特性評価~
Magnetic properties measurement of soft and hard magnetic materials
はじめに
自動車や家電製品の高性能化あるいは省エネ化を目的として、それらに使用されているモータの高出力・高効率化、小型化さらには希少金属の含有量を削減する省資源化の技術開発が活発化しています。この技術開発に伴い、モータを構成する磁性材料の評価項目・領域は拡大しており、その様な試験ニーズに対応するため新しい装置を導入しました。
新規導入した磁気特性評価装置の特長
①直流・交流磁気特性評価装置(写真1)
電磁鋼板に代表される軟磁性材料から硬磁性材料の永久磁石までの磁気特性を評価することが可能です。直流磁化試験では特殊な高磁場試験枠(写真2)により、最大印加磁場が従来の10kA/mから80 kA/mまで拡大しました。交流磁化試験では、交流周波数の測定範囲を従来の最大20 kHzから200 kHzに拡大し、さらにパルス変調や任意波形での交流励磁を可能としました。電磁石型磁化器(写真3)では、希土類磁石をはじめとする各種硬磁性材料の磁気特性を評価することが可能です。
写真1 直流・交流磁気特性評価装置 |
写真2 高磁場試験枠 |
写真3 電磁石型磁化 |
②高周波磁気特性評価装置
高周波域での特性評価を行うフェライトコアやアモルファスコアの交流磁気測定に対応します。最大1.0 MHzまでの交流磁気特性を評価することが可能です。
当社の磁気特性評価技術により、軟磁性材料から硬磁性材料にいたるまで幅広い磁気特性評価のご要望にお応えします。さらに、モータやトランスなどの実部品についての評価や使用材料のグレード推定についても対応します。また、磁気測定に加え、磁気特性に影響を及ぼす化学成分、ミクロ組織、結晶方位解析などを含めた総合的な磁性材料評価が可能ですので、是非お気軽にご相談下さい。
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