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No.38「電池材料の物理解析技術(5)」

No.38 耐候性評価センターの保有設備と受託試験 他

電池材料の物理解析技術(5)~大気非暴露環境下でのSi負極のEBSD測定~
EBSD Analysis of Silicon Anode in Lithium Ion Battery under Non-atmospheric Condition

大気非暴露環境下における結晶方位解析

リチウムイオン二次電池の開発において、電極内におけるLiの移動メカニズムを解明するために、活物質(充放電反応時にLiを授受する物質)の結晶方位(配向)に注目した研究が進められています。

EBSD法(電子線後方散乱回折法)は、SEMに付帯する機能の一つで、微小領域の結晶サイズや結晶方位の分布に関する情報を得ることができます。当社では、大気非暴露環境下でEBSD測定が行える装置を保持しているため、充電状態の負極など、空気に接触させることができない試料の測定が可能で、充放電で生じる活物質中の歪の検出や、充放電に伴う活物質の結晶構造の変化を可視化することができます。

Si負極のLi進入経路と結晶方位の関係

負極にSi単結晶を用いた電池を試作し、理論容量に対して40%まで充電してから断面SEM観察を実施しました(図1)。これまでの研究結果から、矢印に示す筋状の部位は、Liが進入することにより、Siが非晶質化した領域であることが判明しています。Liの進入経路が単結晶Siの特定方向のみに伸展していることから、Liの進入経路と結晶方位に因果関係があることが示唆されます。この考え方から、EBSD法により結晶方位分布図を描いたものが図2です。EBSD結果を解析することにより、観察している断面がSi(001)面とした場合、Liの進入経路はSi(101)面であることが判明しました。この結果は、Liが選択的にSi(101)面に進入していくことを示唆しています。

図1 Si負極活物質(充電40%)の断面SEM観察像 図2 Si負極活物質(充電40%)の結晶方位分布図
図1 Si負極活物質(充電40%)の断面SEM観察像
図2 Si負極活物質(充電40%)の結晶方位分布図
(活物質の結晶方位に対応する単位格子を重ねて示す)

このように最先端の分析技術を用いて、電池開発における様々なご要望にお応えいたします。お気軽にご相談ください。

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