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No.49「様々な波長帯の電磁波を用いた分光計測技術による医薬品の品質評価」

No.49 医薬品 特集号

様々な波長帯の電磁波を用いた分光計測技術による医薬品の品質評価
Spectroscopic Quality Measurement for Pharmaceuticals by Using Electromagnetic Wave with Various Kinds of Wavelength

医薬品の製造においては、製剤設計から製造、製品品質評価に至る各段階で分析・計測技術が重要です。原薬や製剤品の分析・評価、製造工程でのインライン検査、品質管理には種々の手法や装置が適用され、高品質の医薬品が安定、効率的に製造されています。

例えば、主薬原料の受入検査や混合工程における分散・混合状態のモニタリング、水分量の計測などには近赤外分光法、ラマン分光法やFT-IR分光法などが使用されています。

しかし、より厳密な品質管理を実現するには、科学的な情報収集に基づく計測・制御技術の導入が求められてきているため、当社では、医薬品開発を支援する分析・計測装置や製造工程での錠剤品質モニタリング装置を開発しています。これら装置の基盤となるのは、様々な波長帯域での分光測定技術であり、点の測定から面の測定に拡張したイメージング分光技術です。以下に、事例を紹介します。

錠剤検査としては、結晶多形の分析にテラヘルツスペクトルが応用可能です。赤外波長域では結晶形の違いよるスペクトル変化は見られませんが、テラヘルツ帯域では違いが明瞭になります。また、含有成分特性を高感度に測定するには、ラマン分光法の1つであるコヒーレント・アンチストーク・ラマン散乱(CARS)分光法が適用できます。観測対象の成分分子からの共鳴散乱光を検出する手法であり、観察面に存在する微量成分分子固有の特性を鋭敏に反映したスペクトルが測定できるため、成分分析や各成分量のマッピングを取得可能です(光学系を示します)。

図 CARS分光イメージング装置の光学系概要
図 CARS分光イメージング装置の光学系概要

以上のように、広い波長域でのイメージング分光法が様々なご要求に適用できますので、是非ご相談下さい。

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