磁性材料、モータ評価

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磁性材料に関する用語集

アキシャルギャップモータ

電磁コイルと永久磁石の配置を最適化した薄型形状の高トルクモーター。 従来主流のラジアルギャップの磁極が円筒状に対し、磁極が円盤状(ディスク形状)。 ディスク上の2つのローターの間に1つのステータが挟まれた構造。

アクチュエーター

直動、振動、回転といった動作を出力する機器の総称。

インダクションモータ(誘導モータ)

固定子の作る回転磁界により、電気伝導体の回転子に誘導電流が発生し滑りに対応した回転トルクを発生させ回転するモータ。回転速度が同期速度よりも若干遅いモータで、誘導モータ(induction motor)や、非同期モータ(asynchronous motor)と呼ばれる。

インバータ

直流から交流へ電気的に変換する電源回路、またはその回路を持つ電力変換装置。

埋込磁石型モータ IPM(interior permanent magnet)

ロータの内側に永久磁石が埋め込まれたタイプのモータ。表面磁石型(SPM)に比べて遠心力によって磁石が剥がれる危険を減らすことと、リラクタンストルクを積極的に利用することが可能。

渦電流損

磁性体に交番磁界を印加すると、電磁誘導により導体内部に外部磁界を打ち消そうとする渦電流が流れ、この電流によって発生する熱(ジュール熱)に起因したエネルギー損失。

空隙(エアギャップ)

「ステータ」と「ロータ」との空隙のこと。

エンコーダ

モータの精密な制御に欠かせない、位置や角度を検出するセンサー。

回転子

モーターの回転する部分の総称。中心部分のシャフトが回転する場合が多いが、外筒部分が回転するアウター・ローター型も存在する。

界磁

コイル(電磁石)、もしくは永久磁石によって発生させる磁界。

機械損

軸受の摩擦などによって失われる損失のこと。

極数(きょくすう)

モータ内部の鉄心で発生している磁極の数のこと。N極とS極が必ずセットとなるので、極数は2の倍数(2,4,6・・・)となる。極数が多いほど、モータの回転速度は遅くなる。

空間磁界強度

地磁気のように、空間に存在する磁界の強さを言う。

交流モータ

交流モータ(alternating-current motor)は英語では短縮してAC motorと表記する事が多々あります。大きく分類すると①整流子型モータ②同期モータ③誘導モータに分類される。また、使用する電源の種類によって三相交流を使用する三相モータ、単相交流を使用する単相モータ、それ以外に分類される。

コギング・トルク

回転時に発生するトルクは、磁極位置とコイル位置との関係により、回転中に変動し、極数が少ないほど、その変化は大きくなる。そのような変動トルクをコギングもしくは、コギング・トルクと称する。コギング・トルクを抑えるためには、極数を増やしたり、極とコイル数のバランスを変更したりと、いくつかの方法がある。

固定子

ロータを回転させるための力を発生させる部分で、「固定子」「ステータ」「stator」とも呼ぶ。

コンバータ

単相交流や三相交流を、直流に変換する機器。ダイオード、サイリスタ、あるいはトランジスタと呼ばれる半導体素子が使われている。

サーボ

電子制御によって回転角や回転速度を制御するモータ。

三相モータ

三相交流電源で駆動するモータのことです。電力会社が送・配電している100/200V、50/60Hzをそのまま、あるいはトランスを介して利用する場合と、インバータという電子回路を介して、周波数と電圧を可変・調整して給電する場合がある。

残留磁束密度

外部磁場を取り除いた際に磁性体に残る磁束密度のこと。

磁化曲線(B-H曲線、J-H曲線、ヒステリシス曲線、減磁曲線など)

横軸に外部磁場の強さH、縦軸に磁化の強さを表す磁束密度Bまたは磁気分極Jをとったグラフ。磁性材料に消磁状態(磁場ゼロ、磁束密度ゼロ)から外部磁場を印加すると磁束密度は大きくなり、一定値で飽和する(B-H曲線)。印加磁場方向を反転し、磁場をゼロに戻しても磁束密度は残留し、ある程度の逆向きの磁場(保磁力)をかけることによって磁束密度はゼロになる。このような4象限にわたって描いた曲線をヒステリシス曲線という。

磁束密度

単位断面積当たりの磁束線の数。電磁鋼板や磁石の磁気吸引力の指標となる。

スキュー

トルクムラを減らす方法として、ロータに溝を回転方向に対して斜めに入れる方法。スキュー(skew)または斜溝ともいう。

ステータ

ロータを回転させるための力を発生させる部分のことです。「固定子」「stator」とも呼びます。

同期速度(どうきそくど)

極数と周波数によって決まる速度のこと。同期機の場合は、モータは必ず同期速度で回転する。誘導機の場合については、無負荷時は同期速度で回転し、負荷がかかると同期速度よりもやや遅い速度で回転する。

スロット

溝や隙間という意味で、コイルが巻線される部分が溝となっていることから、その数をモータの構造を示す際に使用。極数といった場合、マグネットの磁極数を指すため、モータの基本構造を示す際に、マグネットとスロットの数を合わせて「極スロット数」と言い表される。

整流子

直流発電機において電機子に発生した交流を直流に変換するための整流機構の事。電機子の回転コイルに接続された整流子片と絶縁片が交互に組み合わされ、回転軸のまわりに円筒状に並び、これを2個のブラシが摺動(しゅうどう)、コイル内に生じる交流の同一方向の電流のみがブラシを通じて流れる。

絶縁抵抗

電気機器の安全性を決める基準の一つ。電力線と筐体(機器類を収める箱形の容器)との間の絶縁性のこと。絶縁抵抗が低ければ、電力線を流れる電力が筐体に漏れて、使用者に危険が及ぶ。また、電力線と筐体との間の絶縁性が耐えられる電圧のレベルを測定した「絶縁耐圧」という安全基準もある。

単相モータ

単相交流電源で駆動するモータの事。

直流モータ

広い意味では直流(direct-current motor)で動作するモータ全般を指すが、狭い意味では「ブラシ付きDCモータ」の事。DCモータは、永久磁石を用いる永久磁石界磁型と、永久磁石を使わない電磁石界磁型との2種類に大別される。

鉄心

鉄心(core)とは磁束の通路であり、鉄心の文字から分かるように材料は鉄である。また、2つの磁石間を磁束で結合するための鉄心を継鉄(ヨーク:yoke)と呼ぶ。モータの場合には、鉄心はステータ鉄心とロータ鉄心とに分かれ、両者間の空隙(エアギャップ)を通して磁気回路が構成される。

鉄損

電動機や変圧器など磁性材料を用いたコア(鉄心)において、交流で励磁した際に生じる損失をいう。主に、ヒステリシス損と渦電流損から成る。

電機子

トルクを発生させるための電流を流す装置(ロータ)のこと。「電機子」「アマチュア」とも呼ぶ。

透磁率

磁場をかけた時の磁束密度と磁場との比。透磁率が高いほど弱い磁場でも高い磁束密度が得られる。

導線

電流の通路の事を言います。材料としては銅が一般的だが、まれにアルミニウムが使用される場合もあります。電線には、電源からモータへと電力を供給するためのリード線と、モータ内部に巻かれて結線された巻線があります。磁界を発生するための電線という意味から、巻線の事を英語ではmagnetwireと称する。

銅損

巻線(コイル)を流れる電流の電気抵抗によって失われる損失のこと。
マグネットワイヤ(銅線)に電流を流し磁界を発生させた時に、電線などの抵抗で発熱する損失の事を言います。

トルク

回転中心に働く回転力のことで、モーターの重要な仕様値の一つ。一般的には、中心から離れた作用点に働く力と、中心から作用点までの距離の積で求める。

パーミアンス

磁気抵抗(リラクタンス)の逆数で、磁束の流れやすさを表す量。磁気回路は磁束があたかも「伝導する」かのように働くため、断面積が大きくなればパーミアンスも大きくなり、長さが大きくなればパーミアンスは小さくなる。これは電気回路における電気伝導度と類似しています。

ヒステリシス損

外部磁場を変化させてヒステリシス曲線内を移動する際に、エネルギーが消費されることをヒステリシス損という(1サイクルの磁化過程で消費されるエネルギー)。ヒステリシス損はヒステリシス曲線で囲まれた面積(∮HdB)に比例し、面積が少ないほど損失が小さい。

表面磁束密度

着磁された永久磁石の表面の磁束密度を言う。

ブラシ

回転子電極に摺動させる電極を指します。DCモーターなど、回転子に給電する必要のあるモーターについている。磨耗するため、メンテナンス作業などにより交換する場合もある。カーボン(炭素)粉と銅粉を、混合して製作するものがメインである。

ブラシ付きDCモータ

永久磁石式ブラシ付きDCモータのこと。「brush motor」「brushed motor」「永久磁石界磁形整流子電動機」「ガバナレスモータ」「永久磁石界磁型DCモータ」などとも呼ぶ。

ブラシレスモータ

ブラシレスDCモータのこと。ブラシ付きDCモータの欠点である「ブラシが摩耗する」「電気ノイズが発生する」を、ブラシを無くすことで改善したDCモータ。「メンテナンスフリー」「小型化」「モータの効率が高い」「放熱能力が高い」などの特徴がある。「無整流子電動機」「ブラシレスモータ」「brush-less DC motor」「BLDC」「DCBL」とも呼ぶ。

ベアリング

軸受。回転する部分の摩耗を減らすために用いられる。機械部品のひとつで、回転や往復運動する相手部品に接して荷重を受け、軸などを支持する部品。

ベクトル制御

交流電動機の制御方法の一つ。交流電動機を流れる電流を、トルク(回転力)を発生する電流成分と磁束を発生する電流成分とに分解し、それぞれの電流成分を独立に制御する方式。これにより電動機の回転磁界の磁束の方向と大きさをベクトル量として制御できるようになるため、ベクトル制御とも呼ばれる。英語では磁界方向制御(field orientation control)。

表面磁石型

ロータ外周に永久磁石が貼り付けられたタイプを表面磁石型:SPM(surface permanent magnetic)と呼ぶ。

飽和磁束密度

強磁場に置かれた際に得られる材料固有の最大磁束密度。

保磁力

強磁性体の磁束密度をゼロにするために必要な外部磁場を保磁力という。また、外部磁場や熱、経時などの因子に対して磁力がどれだけ維持できるかの指標でもある。

巻線

モータでは、ポールに電線を巻いたものを「コイル(coil)」と呼び、各コイルを相互に結線した状態を「巻線(winding)」と呼ぶのが一般的。

無負荷電流(むふかでんりゅう)

モータ軸に負荷を掛けずに運転した際に流れる電流のことであり、主に鉄芯を磁化させるための働きをする。

モータ効率

モータが電力を動力に変換する際の効率(efficiency)のこと。入力電力に対する機械出力の比を百分率(percentage)[%]で表したも。損失の中には摩擦のように機械的な原因によるものもあるが、大きな割合を占めるのは銅線内の損失と鉄心内の損失である。

ヨーク

2つの磁石間を磁束で結合するための鉄心のことです。「継鉄」「yoke」よも呼ばれる。

力率(りきりつ)

電源から供給される電力に対し、モータで消費する電力(入力電力)の比のこと。
力率(りきりつ、Power factor)は、交流電力の効率に関して定義された値であり、皮相電力に対する有効電力の割合である。モータなどの機器を使用した場合、実際に働いた電力(有効電力)は電圧と電流の積(皮相電力)より小さくなります。 この比率が力率。

リラクタンスモータ

リラクタンスモータとは、回転子の突極性のみを利用して回転する同期機。回転子には強磁性の鉄芯のみで構成され、永久磁石を使用しない無整流子電動機の一種である。

レゾルバ

回転位置をアナログ電気信号に変換して、位置検出を行なう装置のこと。回転角度を2相の交流電圧(アナログ信号)として出力する角度センサ。 鉄心とコイルのみで構成されているため、他のセンサに比べ構造的に高い耐環境性を持っていることが特徴。

ワニス

モーターの絶縁性を強化するため、コイル部分に塗布される薬剤、透明塗料のこと。 俗にニスともいわれる。 通常,透明塗料は塗膜になる主成分(塗膜形成主要素)と副成分(塗膜形成助要素)とを溶剤に溶解して作られ,顔料は含まない。 塗膜形成主要素には重合油,天然樹脂,合成樹脂,セルロース,ゴムの誘導体など,高分子物質が使用される。

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