解体調査・劣化・不具合調査・構造解析

関連メニュー

電解液・固体電解質の分析

リチウム(Li)イオン電池において、電解液は複数の溶媒と電解質、微量添加剤などから構成されており、さらに電池動作によって成分の変性や副生成物の発生などが起こるため劣化の要因を分析する上で非常に重要な要素です。

各種クロマトグラフィー(GC-MS、LC-MS)による電解液中の極微量変性成分の分析や、パルス磁場勾配核磁気共鳴(PGSE-NMR)法によるリチウム(Li)拡散係数の測定や多核NMR(1H、13C、11B、19F、31P)による電解液成分の定量、誘導結合プラズマ(ICP)法による、金属イオンの定量、カール・フィッシャー水分計を用いた微量水分定量などを通して、劣化調査や不具合解析にも貢献します。

電解液の分析

電解液中の組成と各成分の定量分析(クロマトグラフィーによる分析)

電解液中の組成と各成分の定量を分析する場合は、各種クロマトグラフィーを用いて定量分析を行います。

  • ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)
  • 液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS)電解液中の組成と各成分の定量を行います。

ガスクロマトグラフ質量分析の分析例

市販電池の新品及び長期使用品の電解液を回収し、GC-MS分析により主要成分の相対比、長期使用品にみられる変性物について調査しました。

長期使用後の主要成分の組成変化
相対比(%)
新品セル 長期使用セル
エチルメチルカーボネート(EMC) 37.7 30.8
ジエチルカーボネート(DEC) 25.6 38.5
エチルカーボネート(EC) 12.7 6.8
過充電防止剤 24.0 22.8
変性物 1.1

長期使用セルでは新品セルに比べ、EMC及びEC含有量が減少していました。
検出された主要成分の変性物と推察される物質が確認されました。

電解液中のLi拡散係数を測定(核磁気共鳴:NMRによる測定)

  • パルス磁場勾配NMR(PGSE-NMR)
    NMR測定時に磁場勾配パルスを挿入することで標的核種を含むイオンの拡散係数を測定することが出来ます。
  • 多核NMR
    1H、13C以外に、11B、19F、31Pなど多彩な核種に対応

金属成分の定性・定量分析(誘導結合プラズマ法:ICP法による分析)

誘導結合プラズマ法(ICP法)を用いて、金属成分の定性・定量分析を行います。

  • ICP質量分析(ICP-MS)
    高感度なICP-MSでは、電解液中に溶け出した微量金属イオンの検出に向いています。
  • ICP発光分光(ICP-AES)

電解液中の水分量定量分析(カールフィッシャー:KF滴定法による分析)

このページに関する
お問い合わせはこちらから

JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
0120-643-777

0120-643-777

月~金:9:00~17:30(祝祭日を除く)

?
  • TEL
  • MAIL
  • ご依頼の流れ
  • 質問