プレスリリース
2026年02月26日
JFEテクノリサーチが防食めっき寿命評価技術を独自開発
カット式膜厚計で層別測定し、鋼構造物の維持管理・耐久性評価に適用
JFEテクノリサーチは、橋梁や鉄塔などの重要インフラに使用される溶融亜鉛めっき等の防食用めっき鋼構造物の現地調査技術およびめっき寿命評価の新手法を独自に開発しました。めっき層の損耗速度や余寿命を正確に把握できる本技術により、鋼構造物の維持管理においてより正確な現状把握と将来予測に基づく意思決定を可能にします。
背景と課題
近年、表面が赤く見える、白さびが発生しているなど外観上の変化による健全性への不安から、供用年数が比較的浅い溶融亜鉛めっき鋼橋の調査依頼が増加しています。
しかし、従来の評価方法である目視による外観検査と電磁膜厚計による膜厚測定では、これらの現象が単なる表面の付着物や亜鉛の腐食生成物によるものなのか、鋼素地の腐食によるものなのかの判別が困難でした。また、電磁膜厚計では腐食生成物や付着物を含めた総膜厚しか把握できず、防食機能を担うめっき層(溶融亜鉛めっきの場合は純亜鉛層や合金層)の残存量を正確に評価できませんでした。そのため、外観のみの主観的判断によって必要以上に補修してしまうリスクが存在していました。


実際の観察画像

カット式膜厚計によるめっき厚みの観察 
上面から観察した模式図
カット式膜厚計でめっき厚みの評価は、約2mm程度の微小な円錐状の傷を入れ、この部分を上面より観察するという手法です。
独自開発の新評価手法
JFEテクノリサーチは、塗装膜厚の評価に用いられているカット式膜厚計を防食めっき評価用へ応用した新技術を開発しました。直径約2mm程度の微小な円錐状の傷を入れて上面から観察すると、従来手法で課題となっていた以下の情報を得られます。
- 腐食生成物層、純亜鉛層、合金層などを明確に分離した膜厚計測
- 防食機能を担うめっき層残存量の正確な把握
- 外観に惑わされない客観的な防食性能評価
さらにこの計測を経時的に繰り返してめっき層の損耗速度を把握し、より正確に余寿命を診断します。本情報は、鋼構造物の補修時期(予算確保)や、補修優先度などを判断する重要な情報になります。
めっき層の厚み計測を複数年繰返す事により、めっき層の損耗速度を把握し、余寿命を診断することができます。
JFEテクノリサーチでは各種の腐食センサーによる鋼構造物の腐食環境把握や腐食速度測定技術も保有しており、これらと本技術を組み合わせた総合的な評価、診断サービスを提供しています。
詳細は下記ホームページをご覧ください。
https://www.jfe-tec.co.jp/download/pdf/3E2J-175-01.pdf
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