No.43「水素脆性評価試験」

No.43
水素脆性評価試験  ~用途に応じた各種水素脆性評価試験~
A Variety of Evaluation Tests of Hydrogen Embrittlement Depending on Applications

水素脆性とは?

水素は燃焼後に水蒸気しか発生しない究極のクリーン燃料と言われ、水素利用技術の開発が自動車会社様を中心に盛んに行われています。しかしながら水素の原子は非常に小さいため、材料の中を拡散・集積しやすく、集積すると、程度の差はあれ、材料を急速に脆化させることが知られています。これが水素脆性です。

材料を劣化させる水素脆性

上記の自動車用鋼材では、車体の軽量化を進めるため高張力鋼材が使用されますが、水素脆化の問題発生が懸念されています。この他、強度の高いボルト材や棒鋼、使用環境から多量の水素が材料に侵入するパイプ素材などで、様々な水素脆化が起こるため、材料の実用性能を把握する上で水素脆性の評価と水素量の測定は欠かせないものとなっています。

当社の水素脆性評価

当社は、水素社会の発展に寄与すべく種々の水素脆性評価のメニューを取り揃えております。

代表的なものは、水素を定量侵入させた材料を低歪速度で引張り、破断荷重と伸びの低下を評価する低歪速度引張試験技術(Slow Strain Rate Technique, 以下SSRT)で、仕様の異なる4台の試験機を備えております。代表的な装置の仕様と外観を写真に示します。

表 SSRT試験機の性能諸元例
機能 項目 性能 機能 項目 性能
容器性能 温度 常温~80℃ 引張試験機能 最大荷重 100KN(10,000kgf)
圧力 大気圧 引張速度 0.0005~100mm/min
試験容器 テフロン(常温~ 80℃)
(容量約300mℓ)
またはガラス、塩ビ製
ストローク 590mm
荷重付加方式 定荷重試験
定歪速度試験
三角波制御試験
台形波制御試験
試験溶液 NaCl、Na2SO4
HCl、HNO3、H2SO4
C2H5OH、CH3COOH
NaOH、KOH、
NH4SCN
他(ご相談ください)
電気化学測定 定電位制御 ± 5V
定電流制御 ± 2A
その他 電位、電流測定可能
直線分極、ほか
ガス N2、CO2 、空気、O2 参照電極
SSE(KCl-Ag/AgCl(内部参照型)(~80℃)
(80℃より高温についてはご相談)
写真1 SSRT試験機
写真1 SSRT試験機
写真2 試験片セッティング部分
写真2 試験片セッティング部分

SSRT試験以外にも、水素チャージ装置を付帯した定荷重試験機10台(ボルト、PC鋼棒、自動車用鋼材向け)、歪を付与して油井環境での割れを評価するオートクレーブ(主に鋼管向け)、各種溶液への浸漬評価試験機、昇温式水素量分析装置などを取り揃えており、お客様の広範なご相談にお応え致します。ご興味がおありであれば、遠慮なくご相談ください。

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