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No.59「高機能材料開発のためのナノ解析技術(1)」

No.59 小特集:ナノ解析

高機能材料開発のためのナノ解析技術(1)~持続可能社会の実現に貢献するナノ解析技術~
Advanced Nano-scale Characterization for Functional Materials Realizing a Sustainable Society

なぜいまこれが?

私たちの子孫に幸福をもたらす持続可能な社会を実現するためには、自動車の電動化や軽量化をはじめとする、地球環境負荷低減技術の開発が不可欠です。このような研究開発における大きなポイントは、材料やその複合体の高機能化です。自動車を例にとると、軽量で高強度を有する各種構造素材や最小限の希少資源で高性能を有する電池、磁石、あるいは触媒などです。これらは、研究開発の多くの過程で機能の発現機構および制御因子を、時には原子レベルまで踏み込んで理解することが必要となっています。本小特集では、高機能材料の開発・制御に資するために当社が取り組んでいる物理解析技術の一端を紹介します。

これがポイント!

当社が取り組んでいるナノ解析技術の方向性を図1に示します。一つの軸は目視から原子レベルにシームレスに続くマルチスケールの解析です。高機能材料は複雑な多次元構造を有していることが多いため、中性子・放射光から電子顕微鏡までを用いた評価に加えて、特性をダイレクトに把握するための三次元構造解析、計算科学と連携した特性予測を目指しています。

もう一つの軸は、高空間分解能を有するCs補正STEMや極低加速SEMの技術をベースとした、高感度化・情報分離強化です。高感度EDX分析-STEMにより、元素情報に基づくナノ粒子の統計的解析を実現しました。極低加速SEMの検出信号を選択することで、表面形状、物質情報に加えて磁区情報の分離可視化を可能にしました。また低エネルギー対応EDXにより極表層あるいは極微小部のイメージングと元素分析の両立が実現できました。

材料を実環境下で観察、分析できる手法の開発にも取り組んでいます。高温・低温環境下あるいは電池などの作動環境下で構造や状態を可視化できる技術の構築を、電子顕微鏡、X線、放射光などを用いて進めています。

私たちの取り組みに対する皆さまのご意見やニーズをお聞かせいただければ幸いです。難しいご要求に応えるべくチャレンジしてまいります。

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