物理分析
原子を可視化する収差補正型走査透過電子顕微鏡(Cs補正STEM)
Cs補正STEMを用いるとナノスケールの微細構造解析が可能です
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LSIや発光素子などの電子部品や電池など、ナノレベルの微細構造設計が要求されている分野で、従来TEM(透過電子顕微鏡)に比べ1桁小さい、0.1nmの極微小部分を観察できるCs補正STEMが威力を発揮します。
原子・分子レベルの観察・分析を可能にするCs補正STEMにより、皆様の材料開発やトラブルシューティングに新しい視点を提供いたします。
Cs補正STEMの特徴
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装置:日本電子製 ARM-200F
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60kVから原子像取得が可能(max 200kV)
STEM分解能:0.08nm(従来STEM:0.2nm)
HAADF-ABF検出器によるSTEM像 -
ダメージを抑えた観察が可能
60kVの低加速電圧観察
クライオステージを用いた観察 -
最新鋭の分析機能
冷陰極電子銃によるエネルギー分解能<0.4eVを実現
Dual-EELSと大口径(100mm2)SDDによる高速化 -
豊富なオプション機能と周辺設備
大気非暴露、3次元トモグラフィ
クライオFIB-SEM、グローブボックス、
Arイオンミリング
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60kVから原子像取得が可能(max 200kV)
適応可能な分野
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電子材料
- 超格子薄膜・多層薄膜の積層構造解析。
- LSI、LEDなど電子部品の微細構造の解析。
- 磁気ヘッドの観察。量子ドット・量子細線の観察。
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金属・セラミック材料
- 表面改質層・酸化層の観察。
- 微細析出物、粒界偏析の解析。
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電池材料
- リチウムイオン二次電池の正極材料・負極材料の観察。
- 燃料電池用触媒の観察。
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表面処理
- 表面処理皮膜・界面構造、接合層の解析。
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超微粒子
- 形状観察、触媒微粒子の観察。
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炭素材料(CNT、ナノカーボン、CLC、グラフェン、フラーレン、CNH)
適用事例
作業の流れ
JFE-TEC Newsバックナンバー
- No.59(2019年4月)【小特集:ナノ解析】高機能材料開発のためのナノ解析技術(1)~持続可能社会の実現に貢献するナノ解析技術~
- No.53(2017年10月)【小特集:マルチマテリアル】微細構造を明らかにする物理解析(19)~電子顕微鏡による異種材料接合界面の解析技術~
- No.36(2013年7月)微細構造を明らかにする物理解析(12) 大気非暴露下におけるSTEM-EDS/EELS分析
- No.35(2013年4月)電池材料の物理解析技術(4) 新型STEM-EELSによる分析事例~ Si負極の構造解析技術~
- No.33(2012年10月)電池材料の物理解析技術(2) 収差補正走査透過電子顕微鏡によるLiMn2O4の表面近傍に存在するMnの微細構造解析
- No.32(2012年7月)収差補正走査透過電子顕微鏡による高分解能組織観察 ~希土類磁石の主相結晶粒界の観察~
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