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No.63「高温溶解・凝固現象の見える化」

No.63 設備・プロセス 特集号

高温溶解・凝固現象の見える化
Visualization of High-Temperature Melting and Solidification Phenomena

なぜいまこれが?

溶解・鋳造、溶接、溶着(ろう付)などのプロセスは、物質の溶解・凝固現象に基づくもので、古くから利用されてきましたが、現在でも重要な工業技術です。固体物質に熱を加えていくと、軟化・変形、部分的な溶融などの過程を経て完全溶融に至りますが、途中で気泡の発生・離脱などが起きることもあります。溶融状態から冷却すると、液相中に発生した凝固核が成長し、最終的に全体が凝固します。

こうした溶融・凝固現象の実態観察により、基礎的な理解が進めば、プロセスの改善や新たな技術開発の可能性も拡げられます。

これがポイント!

高温観察装置は、こうした目的に適した試験装置で、ハロゲンランプの赤外線輻射光を反射鏡集光して、ステージ上の試料を局所加熱するタイプのイメージ炉です(写真1)。

最高温度は約1700℃、加熱・冷却パターンは自在に設定でき、昇温速度1000℃/minといった急速加熱も可能です。

装置の上部と背面に観察用窓があり、加熱・冷却時の試料の挙動を観察できます。拡大観察が可能で、19インチモニタ上での倍率は6~580倍です。試験雰囲気は、大気のほか、Ar、H2、CO、CO2など、各種雰囲気に対応しています。これまで、金属材料だけでなく、酸化物粉末や樹脂など幅広い材料を対象に試験を行っています(写真2)。

溶解した材料と基板との接触界面の特性(濡れ性)や、それが時間経過とともに変化していく様子も、画像データで評価することができます。また、溶解・凝固現象だけでなく、温度変化による材料表面性状の変化などの観察にも適しています。

当社では、お客様の試料に合わせて試料ステージから準備するなど、目的に合う試験条件を提案いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

写真1 高温観察装置
写真1 高温観察装置
写真2 酸化物粉末の溶融
写真2 酸化物粉末の溶融

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