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No.51「樹脂使用部位の耐紫外線性および耐透湿性評価」

No.51 小特集:カーエレクトロニクスVol.1

樹脂使用部位の耐紫外線性および耐透湿性評価
Evaluation of Ultraviolet and Moisture Permeability Resistance of Resin Parts

カーエレクトロニクス製品には、機能性フィルムや封止剤などで樹脂が多く使用されています。製品の長期信頼性を担保するためには数多くの評価試験を実施する必要がありますが、ここでは重要評価試験に位置づけられている耐紫外線性および耐透湿性の評価事例をご紹介いたします。

① 耐紫外線性の評価

当社では、各種の試験規格に基づいた耐候性評価試験を実施しております(例えば、JIS D 0205 自動車部品の耐候性試験方法)。合否の判定は、光沢・色差などの外観評価が中心となります(図1)。一方、化学的な劣化はイメージングIR分析により評価いたします。樹脂埋め込み・研磨により断面観察サンプルを作製し、紫外線照射面の断面をイメージングIR分析することにより、深さ方向の劣化を定量的に評価することが可能です(図2)。紫外線による劣化においては、酸化劣化(C=O結合の増加)、樹脂骨格の切断(本来の樹脂ピークの減少)、水酸基の増加(_OH基の増加)などが認められます。

ABS樹脂の外観
図1 ウェザーメータ試験後のABS樹脂の外観
断面イメージングIR分析結果
図2 断面イメージングIR分析結果

② 耐透湿性評価

10-1~-3g/m2/dayレベルの水蒸気透過率は塩化カルシウム(カップ法)、赤外センサー(Mocon法)などを用いて測定することができます。ところがカーエレクトロニクス製品に使用される液状封止剤や封止フィルムには10-4~-6g/m2/dayレベルの極低水蒸気透過率(耐透湿性)の測定が求められており、このご要望に対し当社では標準コンダクタンスエレメント、四重極質量分析計などを併用する事により、高バリア性材料の水蒸気透過率を高精度に測定することが可能です(図3)。耐透湿性は今後車載用途への適用が増加すると予想されるECUや有機ELの耐久性向上には重要な特性であるため、測定ニーズが高くなっています。

この他にも各種の評価試験に対応いたしますので、是非ご相談ください。

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