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No.17「電子材料(3)」

No.17 ナノの世界を拓くULV-SEM-EDX元素マッピング 他

電子材料(3)~太陽電池用シリコンの高性能分析技術~

太陽光発電はクリーンで再生可能なエネルギーであり、化石燃料に代わるエネルギー源として期待されています。この発電に用いる太陽電池はシリコン系が先行して実用化されていますが、原料のシリコンに含まれる不純物濃度が高くなると発電効率が大きく低下するため、その極微量分析が重要となっています。ここでは、当社にて実用化した太陽電池用シリコンの分析技術について紹介します。

非金属元素の定量

シリコンの分析元素としては、炭素や酸素等の非金属成分、ホウ素や燐などのドーパント元素、更には鉄やアルミニウムなどの金属元素があり、各元素の分析方法と定量下限値を表にまとめました。非金属成分は、燃焼や融解により気体として分離し定量する手法を採用していますが、微量濃度を精度良く定量するには周囲からの試料汚染を防ぐことが重要です。そのため、試料調整時に酸やアルコールで洗浄するほか、炭素定量では測定開始時に検出される表面汚染のシグナルをデータ処理により除去する“波形分離法”を採用しています。また、酸素定量では、測定の直前に電解研磨することで試料汚染を取り除き、分析精度の向上を図っています。

ドーパント及び金属元素の定量

ドーパントや金属は、酸溶解後、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)により高感度で定量することが可能です。酸溶解では、硝酸-フッ化水素酸の混酸を用いることで容易に溶液化することができます。しかし、試料を汚染することが多い操作であるため、わずかな不注意でも分析精度の低下につながります。このため、汚染の少ない溶解法を確立し、溶解容器や分解酸などを精緻に管理することで、高い分析精度を維持しています。試料を溶液化した後は加温しシリコンをSiF4として気化分離します。その際、ホウ素やヒ素が気化するのを防止するため、揮散防止剤を添加するなどの工夫も行っています。
また、ICP-MS測定(写真)においてクールプラズマ法やコリージョン技術などの高感度測定技術を実用化するなど、様々な技術・ノウハウの積重ねにより太陽電池用シリコンの高性能分析を実現しています。

表 シリコンの分析方法と定量下限値
表 シリコンの分析方法と定量下限値

*原料、精製前試料は10ppbs

写真 高感度型ICP質量分析装置
写真 高感度型ICP質量分析装置

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0120-643-777

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