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ガス腐食試験

低濃度混合ガス腐食試験

電子部品・機器は極めて広い産業分野で利用され、かつ高密度実装技術の急速な進歩により、その使用環境における部品・機器の品質の信頼性を評価することはますます重要な課題となっています。使用される実環境(大気環境)を模擬しつつ適度な加速性を与えた耐環境試験として、ガス腐食試験が重要視されています。なかでも実環境の腐食現象をより良く再現するといわれているppbオ-ダ-の低濃度混合ガス腐食試験が最も注目されています。

JFEテクノリサーチが導入したガス腐食試験機では、大気環境を模擬した様々な規格(ISO、IEC、JIS、EIA、Battelle、ASTMなど)に準拠したガス腐食試験をおこなうことができます。また、生成した微小腐食部の物理解析等と組み合せることにより、電子部品・機器のトラブル原因の解明や耐久性の推定、製品の信頼性判定など、お客様のさまざまな課題を解決することが可能です。

ガス腐食試験の対象とする分野

  • 主に屋内の大気環境で使用される電子部品・機器およびその構成材料(銅、銅合金、ニッケル、金、銀、すず、鉛など)が試験対象となります。例えば、情報・通信、輸送(自動車、電車、航空)、電力、エレクトロニクス、車載機器、複写機、プリンターなど様々な分野で使用されるコネクタ、リレ-、スイッチ、プリント基板、接続端子部等の接触・接続部品や各種めっき材料などがあります。

    また近年、太陽電池パネル(モジュール)など屋外で使用される大型製品も試験対象になっています。

ガス腐食試験機の仕様

形式 定流量型低濃度混合ガス試験機
槽内寸法 幅500×奥行き500×高さ700mm
温度範囲 +20~50℃(±0.5℃)
相対湿度 H2S(硫化水素)、SO2(二酸化硫黄(亜硫酸ガス))、
NO2(二酸化窒素)、Cl2(塩素ガス)、O3(オゾン)
ガス濃度(例)
  • VL-超低濃度レンジ
    H2S
    5ppb ~ 250ppb(0.25ppm)
    Cl2
    5ppb ~ 250ppb(0.25ppm)
    NO2
    100ppb(0.1ppm) ~ 2500ppb(2.5ppm)
    SO2
    100ppb(0.1ppm) ~ 2500ppb(2.5ppm)
    O3
    200ppb(0.2ppm) ~ 5000ppb(5ppm)
  • M-中濃度レンジ
    H2S
    0.5ppm ~ 25ppm
    SO2
    1ppm ~ 50ppm
試験体重量目安 10kgまで
(大型部品は別途相談)
試験体サイズの目安 薄い試験体 総表面積 約0.15m2まで
(大型部品は別途相談)

ガス腐食試験機の特長

  • 5種(H2S、SO2、NO2、Cl2、O3)までの単独および混合ガス試験が可能
  • 微量定量ポンプにより、自然環境に近いとされるppbオ-ダ-の腐食性ガス濃度の制御が可能
  • 槽外へのケ-ブルを取り出し、ガス腐食試験中の部品の通電確認も可能
  • 標準銅片で試験環境をモニタリングすることにより、再現性がよく、精度の高い試験が可能

ガス腐食試験 実施例・応用例

実施例

  • コネクタ(金めっき/りん青銅製)腐食トラブルの再現試験(H2Sガス)と腐食生成物の解析
    ⇒(極低加速電圧SEMおよびオージェ電子分光法解析)
  • 自動車電装品の製品信頼性評価
  • 携帯端末部品の耐硫化性評価
    ⇒腐食部のSEM観察
  • 実装プリント基板の耐H2S試験
  • 電子部品(ICチップ)の耐Cl2性評価
  • 接触部品の耐久性推定(混合ガス)
    ⇒接触抵抗測定
  • 太陽電池パネル(モジュール)の耐久性評価

応用例

  • 金めっき銅接点の接触抵抗におよぼす腐食ガス組成の影響検討
    ⇒混合ガスによる相乗効果
  • 電子システム部品のエラー率におよぼす腐食ガス組成の影響検討
    ⇒実環境との相関性
  • 混合ガス腐食試験によるリレー(銅製)腐食の再現と耐用年数の判定
  • 混合ガス腐食試験による銀製部品硫化の再現および実環境における耐用年数の判定
  • 銅製品の実環境中での腐食量増加とガス腐食試験との相関性

適用可能な試験規格例

電子機器分野の環境試験方法として広く認められているISOおよびIEC(国際電気標準会議)の国際規格、JIS規格(JISもIECと整合)の代表例を下表に示します。弊社が導入した試験機はこの規格に準拠可能です。
また、別の試験機を使用して、DIN50018(バッチ式 SO2サイクル試験)にも対応可能です。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
0120-643-777

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