材料試験
シャルピー衝撃試験
常温から極低温までの「シャルピー衝撃試験」をお受けいたします
シャルピー衝撃試験とは
シャルピー衝撃試験は、切欠きを加工した角柱状の試験片に対して高速で衝撃を与え、試験片を破壊するために要したエネルギーや破断面に占める脆性破面と延性破面の比率、横膨出を求めることにより、靭性を評価するための試験です。振り子式の試験機を用いて試験を実施し、振り子の振り上げ角度と試験片破壊後の振り上がり角度の差より吸収エネルギーを求めます。当社ではJIS Z 2242、ASTM E23両方に準拠した試験機を保有しております。


シャルピー衝撃試験機
米国標準技術局「NIST 【National Institute of Standards and Technology】」が管理するASTM E23に基づく信頼性評価に適合したシャルピー衝撃試験機(490J)による衝撃試験も実施可能です。
試験機例
容量 | 490J |
---|---|
ハンマー重量 | 47.29kg |
重心距離 | 0.624m |
持上げ角度 | 134゜ |
打撃速度 | 5.3m/s |
試験温度 | -196℃、-150℃~+80℃ |
上記は保有する試験機の一例です。上記以外の範囲で試験をご希望の場合はお問い合わせください。
試験事例 液体水素、液体ヘリウム温度でのシャルピー衝撃試験
金属材料の靱性評価として広く行われているシャルピー衝撃試験を-253℃以下という極低温環境下で実施いたします。極低温環境下での使用が想定される材料について、より過酷な環境下で靱性評価できます。
液体ヘリウムを用いたシャルピー衝撃試験方法
- 液体水素温度(=-253℃)以下で温度を保持するために液体ヘリウムを使用します。
- 試験機内で試験片を冷却しながら試験します(図1)。
- 試験機容量:500J⇒高靱性材料でも評価可能です。

極低温環境下での試験結果例
- 試験片冷却時の表面および内部の温度履歴(図2) ⇒試験片内部まで均一に-253℃以下に冷却可能です。
- 試験後試験片(写真1) ⇒ -253℃以下で300J以上の吸収エネルギーを有する材料であっても評価できます。
図2 液体ヘリウムを用いた試験片冷却時の温度履歴 写真1 試験後破面写真
他にも、計装化シャルピー衝撃試験や、ISO、ASTM、JISに準拠した試験も承ります。
作業の流れ

関連ページ・関連リンク
- 「ISO 17025試験所認定」及び「試験所認定に含まれるASTM規格」対応試験一覧
- 液体水素、液体ヘリウム温度でのシャルピー衝撃試験 [事例集PDF]
- 金属材料の高速変形における動的破壊靱性挙動の評価 [事例集PDF]
- ASTMシャルピー衝撃試験 [事例集PDF]
JFE-TEC Newsバックナンバー
- No.78(2024年01月)極低温シャルピー衝撃試験
このページに関する
お問い合わせはこちらから
- JFEテクノリサーチ株式会社 営業総括部
- 0120-643-777