医療機器・インプラント材料評価
医療用注射筒の溶出試験
溶出溶媒に血清を使用し、実際の使用環境に近い溶出評価を実施いたします。
溶出試験の概要
医療用注射筒等の医療機器は、製造販売の承認を得るためには薬事法で定められた複数の要求事項を満足しなければなりません。例えば、化学的要求事項の試験には注射筒に水を一定時間浸漬させ、有害な物質が溶出されないかを確認するものがあります。同様の試験は注射筒のみでなく、注射針においても定められています。(溶出試験規格の一例は、下記の通り)
溶出試験規格一例
JISコード | 規格名 | 試験項目 |
---|---|---|
JIS T 3209 | 滅菌済み注射針 | 溶出試験(Fe, Zn, Pb, Cd) |
JIS T 3210 | 滅菌済み注射筒 | |
JIS T 3253 | インスリン皮下投与用注射筒 | 溶出試験(Sn, Zn, Pb, Cd) |
JIS T 3254 | 血液ガス検体採取用注射筒 | 溶出試験(Fe, Zn, Pb, Cd) |
溶出試験
注射筒を公称目盛の位置まで精製水(日本薬局方の医薬品各条に規定する水)で満たし、気泡を排除します。その注射筒を37℃、8時間保持した後の精製水を溶出試験液とします。
溶出条件はご希望に応じて変更できますので、ご依頼の際にお問い合わせください。

元素分析
溶出試験液中の元素を各種分析装置 [ICP質量分析装置(ICP-MS)、ICP発光分光分析装置(ICP-AES)、電気加熱原子吸光分析装置(ET-AAS)など] を用いて分析します。
溶出条件、分析対象元素により報告下限値が異なりますので、ご依頼の際にご確認下さい。

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ICP-MS -
ICP-AES -
ET-AAS
薬事法申請書類対応
薬事法申請書類では、各要求事項の試験報告書において通常の報告書のみでなく、報告結果を補完する精度管理資料を求められることがあります。当社では以下に示す精度管理資料(一例)を提出します。これら以外に必要な資料があれば、ご依頼の際にお問い合わせ下さい。
- 装置の校正、点検記録
- 作業内容記録
- 使用試薬のメーカー検査記録
- 機器応答値から最終結果までの計算過程 等
作業の流れ

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- JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
- 0120-643-777