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No.82「電池の試作、評価、分析、解析をワンストップで! ものづくりのベストパートナーを目指す」

No.82 次世代電池特集号

電池の試作、評価、分析、解析をワンストップで! ものづくりのベストパートナーを目指す
One-Stop Battery Prototyping, Evaluation, Analysis, and Characterization! Aiming to Be “Your Best Partner for Monodzukuri”

2009年にリチウムイオン二次電池(以下LIB)の試作事業を開始し、2019年には全固体電池の試作も開始いたしました。LIBは材料種の多様な組み合わせや構造が考えられ、僅かな条件変化で性能や寿命、信頼性、安全性にも影響が生じます。作りこみには一定の経験が必要であることは言うまでもありません。多様な材料の組み合わせを実験的にノウハウとして構築し、多くの試作評価を行うことで得られた貴重な経験を活かし、お客様の課題解決に取り組んでいます。

BEV(Battery Electric Vehicle)では、人が居住するキャビン下に電池パックを敷き詰めた構造が一般的ですが、そのため厚さ方向に形状的な制約が生じます。一つの電池あたりの体積密度を向上するために、ブレード型と呼ばれる細長い電池形状が志向されており、図1はそうした電池を意識して試作したLIBです。電極を数十層積層し、図2に示す100Ahの放電容量が確保できています。積層の際には僅かなズレによる短絡のリスクが懸念されますので、精緻な治具を作製し、かつ積層後の状態をX線CTなどの検査により確認することでプロセスによる短絡リスクを限りなくゼロにすることに成功しています。

図3は、全固体電池用の電極を試作した例です。車載用に期待されている硫黄系固体電解質は水分を排除した環境での取り扱いが必要であるため、不活性雰囲気下において、均一な膜厚を維持した電極を作製することを実現しています(JFE-TEC News No.72に掲載)。

全固体電池は複合粒子を均一に接触させることで性能を担保しています。また、LIBは充放電にともなうLi移動により、それを担う活物質は常に膨張・収縮が生じることから、材料選択や構造設計には考慮が必要です。使用する材料には機械的な物性値の把握も重要で、不活性雰囲気下での多様な物性値の計測を可能としています。

本号では、多様かつ先端的な技術を組み合わせた技術を紹介いたします。また、当社ウェブサイトには試作から解析、安全性など、多くの技術を掲載しておりますので、あわせてご覧頂ければ幸いです。

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